製剤機械技術学会誌 第121号「半固形製剤特集号」が発行されました
掲載のお知らせ
一般社団法人製剤機械技術学会が刊行する学会誌「製剤機械技術学会誌」121号(Vol.31 No.1 [2021])が「半固形製剤特集号」として発行され、この度、弊社が執筆した記事「スケールアップ技術と工業化について」が掲載されました。
「半固形製剤特集号」は、2007年から継続して積み重ねてきた半固形製剤の基礎的な技術情報を次の世代にしっかりと伝え、新しい技術を生み出す基盤作りの一翼を担える一冊となることを願って企画されました。
寄稿した記事では、弊社の主力製品である”乳化撹拌装置”に関する撹拌の考え方やスケールアップの基礎について述べさせていただきました。
- 「製剤機械技術学会誌」121号(Vol.31 No.1 [2021])発行のご案内 👉 https://seikiken.or.jp/792/
- 「半固形製剤特集号」目次 👉 https://www.seikiken.or.jp/books/kaishi/kaishi121.html
🔵 序論 | ||
『半固形製剤技術 特集号』の発刊にあたって | 後藤 則夫 | 半固形製剤分科会 委員長 エーザイ㈱ CJ部品質情報グループ |
🔵 半固形製剤特集 | ||
半固形剤の商品開発・製剤設計 | 稲木 敏男 | 徳島大学大学院 医歯薬学研究部 東京理科大学 研究推進機構 界面科学研究部門 |
半固形製剤からの薬物の経皮吸収についての考え方 | 藤堂 浩明 | 城西大学 薬学部 |
半固形製剤における製剤設計の考え方: 軟膏剤とクリーム剤の処方設計 | 堀沢 栄次郎 | 名城大学 薬学部 マルホ㈱ 京都R&Dセンター 創剤技術研究所 CMC研究部 |
貼付剤の製剤設計:パップ剤、テープ剤 | 山内 仁史 | 岩手医科大学 薬学部 |
半固形製剤に使われる乳化剤の種類と特性 | 宇治 謹吾 | ㈱コスモステクニカルセンター 開放研究室 |
半固形製剤の安全性の考え方および 評価法 – 毒性学の観点から | 吉田 武美 | 昭和大学 名誉教授 |
半固形製剤の物性評価 | 竹内 一成 | 東京理科大学 薬学部 薬学科 |
半固形製剤における分光学的手法による製剤学的評価 〜医療従事者が利用する情報としての有用性〜 | 山本 佳久 | 帝京平成大学 薬学部 物理薬剤学ユニット |
スケールアップ技術と工業化について | 榎本 康孝 | みづほ工業㈱ 技術開発部 |
半固形製剤工場の建設とエンジニアリング | 吉野 麦 | 千代田テクノエース㈱ 生産設備本部 生産設備2部 |
半固形製剤の包装容器と包装技術: 要求機能と外用剤容器の設計 | 中尾 正治 | 大成化工㈱ 開発技術本部 開発推進部 |
プロが知っておくべき外用薬が選ばれるコツ | 大谷 道輝 | 公益財団法人 佐々木研究所 |
🔵 編集後記 | ||
松本 治 | 半固形製剤特集号 編集委員 |
【半固形製剤特集】スケールアップ技術と工業化について(要旨)
例えば、半固形製剤の一つであるエマルション製品を製造するとき、化学的な知見から最適な処方を検討し、さらに外部から撹拌という機械的エネルギーを付与しなければならない。
したがって、エマルション製品を工業化するためには、処方開発に加えて、その製造に適した撹拌機を選定し、まずは研究室規模でサンプルの調製条件を決定することが重要になる。
次に、サンプルの調製条件に基づき、工場における製品製造を成功させなければならない。
本稿では、今日まで明らかになっている様々な知見から撹拌の役割について整理し、エマルション製品の調製時に必要となる吐出作用と微細化作用を紹介した。
さらに、高速撹拌機と低速撹拌機を併せ持つ乳化撹拌装置を使用することの重要性について述べ、当社が考えるホモミキサーによる乳化モデルに基づき、工場における製造条件を決定するために必要なスケールアップの基礎的な考え方を解説した。
最後に…
序論”『半固形製剤技術 特集号』の発刊にあたって”と編集後記において、記事の中で弊社”みづほ工業株式会社”の名前を挙げ、これまでの取り組みについて触れていただきました。
ご執筆いただきました後藤先生並びに松本先生に感謝申し上げます。